対談・インタビュー

OMソーラー × 地域優良工務店

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株式会社 建販 代表取締役社長 山内智晃
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OMソーラー株式会社 代表取締役社長 飯田祥久

 

【OMソーラー × 地域優良工務店】と題して、OMソーラー会員工務店である各地の地域工務店様をお呼びし、家づくりに関するあれこれを聞いてみました!

これを見れば、工務店がどのようなことを考えているのかを家づくりを考える時に事前に知ることができます。

家づくりをご検討中の方はぜひ参考にしてみてください。

 

今回は、OMソーラーの会員工務店である株式会社 建販の山内智晃社長をゲストにお招きしています。

OMソーラーの社屋である「地球のたまご」にお越しいただき、インタビューを行いました。

 

 

 

ー株式会社 建販について

飯田祥久(以下飯田):まず最初にお聞きしたいのは山内社長の会社、建販というのはどんな会社なのかということをご説明いただければと思います。

山内智晃(以下山内):スタッフですね、内勤のスタッフは5、6人です。あとは専属の大工さんが6名ほどと、かたまりとしては10人から12人ぐらいで、年間10棟ということに限定して木の家づくりをやってるというような本当に小さなお店です。

ただ、家づくりの根幹はOMソーラーを基軸に置いています。これは創業以来ですね。ですので、なるべく建物とか、哲学があるというか、格好良く言えば。考えが感じられる、見てそれが分かる、そんな建物にしたいなと思って心がけて僕自身設計してますし、出来上がりのものもそういうものがふつふつとわかるといいますかね、そういう建物になればなという思いでやっています。

飯田:それは工務店のタイプもいろいろありますもんね。

 

 

ー完成見学会をやらない理由

山内:弊社の場合はなんと完成見学会をやらない。完成見学会をやらない理由というのをまずお伝えしますね。

それはどういうことかというと、例えば外から窓を見たときに「窓あそこにあるんだな」ってこれはわかるんですけど、中に呼び込むと「レバーハンドルで開けるんだな」とか「クレセントになってるんだな」とか、全部わかるんですね。これは防犯上の施錠解錠の仕方を、見学会場に呼び込むということで不特定多数の方が知り得るんです。そういうことはちょっとまずいんじゃないかと。

 

 

 

ーお客様から選ばれる理由

飯田:それこそお客様は見学会を見ていないのに、なんで御社に来られている?

山内:弊社は創業から18年ぐらいになるんですけど、もういよいよ何周りかして、だいたい「お友達で建てたことがある」とか、職場のご同僚の方で「あそこでやったよ」というようなことが、ある程度好循環で回り出しているんですよね。

 

 

ーホームページのこだわり

飯田:ホームページは結構力を入れてらっしゃる?

山内:そうですね。施工例の写真も僕が撮ってるんですけど、なるべく室内のしつらえとかそういうような細かいところまでわかるような施工例ってのを心がけています。これはもう設計段階でどう写真を撮ろうかなっていうこと、ここから撮ると多分キレイだろうなとかっていうのを描いて設計プランを描いてます。そこに実際ファインダーを向けて撮ってる。

 

 

ーデザインへのこだわり

飯田:ちなみに社長は設計されるし、やっぱりデザインのこだわりなど結構あるかと思いますけど、社長にとって大事なデザインって何ですか?

山内:心掛けてるのは、素材そのものを出して、経年劣化も含んだきれいさみたいなものをキープできるような仕上げ、形、ライン、これを気をつけています。

 

 

ーお客様へ伝えること


飯田:それこそこれを見ていただいているかもしれない人たちにアドバイスするとすると、その入り口のところですね、どんな情報をまず確認されるといいよ、逆に言うと社長はお客さんにどう映らなきゃいけないとかってありますか?

山内:僕はよくSかMかってよく言うんですけど、Sはセールス、売り手なんですよね。Mはメイク、作り手なんですね。

だからよく気をつけてるのは、仕事しながらSにならないように、決して売り手に転じないように、かたくなに作り手であるというメッセージをお伝えしてます。だから作り手として、きちっとこういうものを選ばなきゃいけない、作り手としてこういう仕上げをしておかなければいけないとか、そういうメッセージをとうとうとお伝えしますね。

 

 

ー空調設備・温熱環境

飯田:山内社長としては、空調設備、温熱環境というものについてどんなお考えでいらっしゃいますか?

山内:僕の今住んでいる家が本当に冬は凍えるほど寒くて、夏はもうめちゃめちゃ暑い。そういう家に住んでいるので、お客様にお引渡しするおうちに定期点検とかでお伺いした際に、本当に暖かいんですね、家が。

ただ(断熱性能を)高めたところでそれは発熱体じゃないので、それだけで無条件であったかいわけじゃないんです。ぽんと出される補助暖房だとか、小さなエネルギーでも暖かくなります、長時間キープできますよっていうところで、(空調設備は)もう絶対不可欠。

 

 

 

ー大手ハウスメーカーと工務店の違い

飯田:大手ハウスメーカーと工務店の家づくりの差と言うんですかね、それについてちょっとご意見を伺っていきたいなと思うんですけど

山内:対ハウスメーカーとして相対して頑張っているという意識はないんですけど、(地域工務店は)やっぱり地元で調達する材料で、地元の職人さんで、地元の人が創意工夫で、好かれ・これは悪いんじゃないかとか喧々諤々(けんけんがくがく)しながら、脈々と積み上げてきたデザインとか哲学とか、こういうものを地域性を持った色として表現できる技があり知識があるわけですよね。

それはそこで住まうことを決めたお施主様にとっては、やっぱり選択肢として捨てないでほしいと思うんですよね。ここはやっぱりハウスメーカーではもう到底かなわぬ、ありますよ、並々ならぬものが。それぐらいの気概を持って我々も日々仕事を精進しておりますので。

飯田:そうですね。

 

 

ー工務店を選んでくれたお客様へ

飯田:そういう意味では工務店さんに入りづらいとかそういうお話もありますけど

山内:僕も初回接客の時に、工務店に自らアポ取りをして「こんにちは」ってすごく難しくないですか?ということをお聞きするんですね。

よくぞそのハードルを越えてくださいましたと、まずお礼の言葉から入らせていただきます。それは弊社というわけじゃなくて、よくぞ選択肢の中に地域工務店を入れてくださったという感謝の想いをお伝えしていますので、まさにその通りだと思いますよね。

飯田:そうですね。家づくりはなかなか本当に極めれば極めるほどですけど、本来は川一本渡るのも大変なぐらいいろいろ素材も変わってくるし、考え方も変わってる地域風土ってありますからね。そんな工務店さんと家づくりをしていただきたいと思いました。

 

 

ー山内社長にとって家づくりとは

飯田:最後にお聞きします山内社長にとって家づくりとは何ですか?

山内:またその遠大なテーマで無茶ぶりされると非常に困っちゃうんですけど(笑)そうですね、家づくりっていうのは極論人づくりだろうと思ってます。

やっぱり人のことをちゃんと考えなきゃいけない。人からありがとうの言葉がいただけることが何よりこの上なく嬉しい。その一念でやっぱりやってますので、そういう考え方の連鎖がスタッフに伝わり、お施主様にも伝わり、また山にも伝わったりとか、そういうようなことで正の連鎖を生むかけがえのない仕事だなと思ってます。

ですので、まさにこれを生涯かけて生業としていく上で、やっぱりますますいい人になって、皆さんにもいい人になっていただきたい。お施主様もそうですね。そういう連鎖の中で信託いただけたらありがたいなと思っています。

飯田:オプションから選んでくる家づくりではなくて、本当の人づくり・家づくりかもしれないですね。

本日はどうもありがとうございました。